【開催レポート】地域も人も幸せになる仕事のつくり方

【開催レポート】地域も人も幸せになる仕事のつくり方

「地域も人も幸せになる仕事のつくり方」このタイトルに惹かれる人は少なくないと思います。

タイトルのように仕事ができたら楽しいだろうし、自分だけじゃなくて周りの人も幸せだったらもっともっと素敵だなって。

きっとこのイベントに来た人は、このタイトルに吸い寄せられるように集まってきたのだろうな…そう思えるような温かい雰囲気の中、イベントが始まりました。

 

△(右)蜂谷潤さん、(左)友廣裕一さん

今回お話をしてくださったのは、蜂谷潤さんと友廣裕一さん。事前に読んだイベントページの紹介文にはお二人の共通点として「Sea vegetableという陸上養殖の会社を共同経営することと、いわゆる就職をしたことがないこと。笑」とありました。一体どういうことなのか…ますます気になります。

 

△自己紹介のグラフィックレコード

まずは参加者一人ひとりの自己紹介からスタートです。

自己紹介の際に気付いたのは、参加者皆さんがこのイベントに対して並々ならぬ興味を抱いているということ。

どうすれば地域を元気にできるか悩んでいたり、まさにこれから地域に入って活動しようとしていたり…。中には就職活動に悩む学生や、私のように人生そのものに悩んでいる方もいました。

それぞれ目的は違っても、お二人から何かヒントを得たいという気持ちは同じ。

その熱意のおかげでアットホームな雰囲気でありながら、広く、そして深く様々なお話を伺うことができました。

 

 

目の前にいる人たちが喜ぶ場をつくりたい

初めに話してくださったのは、高知の室戸で活動されている蜂谷潤さん。

蜂谷さんは海藻の研究者であり経営者。もともと栽培漁業に興味があり大学に進学するも、初めは大学での講義と自分の学びたいこととのギャップがあったそうです。

そんな時に出会ったのが、ドライブがてら訪れた室戸岬。魚の資源量に感動し、徐々にその地域に深く関わるようになりました。室戸は海藻深層水が日本で初めて取水された場所でもあり、そこから海藻の陸上養殖の可能性を見出していきます。

「地域の食文化を守りたい」、「海藻を守りたい」という純粋な思いから始まった活動は、いつしか多くの人を巻き込んだ事業に発展。面白かったのは、新聞やラジオなどで活動が取り上げられ、「引くに引けなくなった」とおっしゃっていたこと。

1人だったはずなのに、地域の方や事業を支援してくれる方など、いつしかたくさんの方に支えてもらう中で、蜂谷さんが「応援したい!」と思う人が増えていったといいます。

現在は様々な企画を打ち出しながらも、「目の前にいる人たちが喜ぶ場をつくりたい」という思いは忘れずに活動されてきたそう。

△蜂谷さんのお話しのグラフィックレコード

事業だけを聞くと「すごい人だ」という印象を受けますが、やりたいことができなかった葛藤の期間や、「流されるように」今の場所に辿り着いたとおっしゃる様子を、ありのままに語ってくださった蜂谷さんの言葉はすっと胸に落ちるものでした。

等身大で、目の前のことに真剣に向き合う蜂谷さんの人柄と情熱があるからこそ、周りの方が支えたくなるのだろうなと感じました。

 

 

想いのある人とともに仕事をつくる

続いては、友廣裕一さんのお話。

ご自身のことを「『何かやりたい!』という人の伴走役」と表現していました。

話してくださった活動も、まさにその思いを形にされていることばかり。蜂谷さんとも偶然出会い、活動を手伝っていくようになったそうです。

人や地域の魅力が最大限に生かされるようサポートする友廣さんは、まさに縁の下の力持ち。東日本大震災の時には石巻の牡鹿半島に入り、地元の女性ブループの方と鹿の角を使ったアクセサリー「OCICA」を商品化。

これも友廣さん自身が発案したというよりも、地元の方と触れ合い、話している中で徐々に形になっていったといいます。

“牡鹿半島に住む人たちが牡鹿半島で作るからこそ意味がある”。

そのためには誰よりも牡鹿半島で暮らす人たちがその商品作りを楽しまないといけません。友廣さんのように、地域の方と同じ目線で一つのことを作り上げていくからこそ、みんなが楽しんで続けることができるのだと思います。

 

△友廣さんのお話しのグラフィックレコード

 

 

1対1の顔の見えるコミュニケーションがしたい

友廣さんも蜂谷さんも根っこにあるのは「目の前にいる人のために」という思いです。

「地方を元気にして稼ぎたい!」、「自分が地域を良くしてやる!」などという自分本位の思いなど全くないからこそ、気付けばどんどん人との繋がりが増え、地域に受け入れられていく…。

友廣さんの「上手くいけば儲けもんで、期待値を低くしておく」という言葉は、とても正直で力が抜けているからこその言葉。はじめから”地域ありき”、”ビジネスありき”に陥らないためのヒントが「顔の見える関係性を健やかに育むこと」にあるように感じました。

そして何よりも自分が、そして周りの人が楽しめるように…。

△グラフィックレコードをしてくれた関美穂子さん

穏やかながら真剣な時間を過ごしていたら、いつの間にかタイムリミットである22時に。一旦場を締めて、記念写真を撮って…それからは自然に参加者同士が交流する時間に。参加者同士でお互いの取り組みを共有したり、悩みごとを相談したり、お二人を中心に出来た輪は終わりまで笑顔に溢れていました。

 

目の前の人を大切にしたいという小さな一歩が、いつまにか「仕事」、「ビジネス」として成立していく。その根底にあるのは「周りの人が喜ぶ=必要とされていることをする」というシンプルな思いなのかもしれません。

 

Special Thanks そらのまちほいくえん、関美穂子(アラワス

(Writing by yuuka maemura

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